高騰した国産ネオクラシックスポーツカー3選
ここ最近、90年代に生産された"ネオクラシックカー"の高騰が止まりません。2000年代に入ってから国産スポーツカーの生産がめっきり減ってしまったこと、ネオクラッシックカーの価値が世界中で認められてきたこと、良好な個体が減ってきたことなどが原因なのでしょう。
かつてはドリフトの入門車として安価で取引されていたシルビアは100万超え個体がザラ、環状族の象徴的存在として若者に気軽に買われ、改造され、駆けていたシビックも、安易に車を潰せないほどに価格が高騰しました。
今回はすっかり高騰してしまった国産ネオクラシックカーを紹介していきます。
スカイラインGTーR(R32型)
最早言わずと知れた日本一有名なスポーツカーです。この名を知らない人の方が少ないのではないでしょうか。
昔はここまで高くはなかった
今でこそお金持ちにしか手に入れられないような価格で取引されていますが、実はかつては100万割れでも取引されていました(それでも周りのスポーツカーより大分高価)。学生でも頑張れば買えますね。それが、第二世代GTRが生産終了になり、アメリカでの25年ルールが解禁されたことにより海外へ流出し、国内での価格が高騰することになりました。
アメリカでの人気
第二世代GTRは日本専売のモデルでした。だからアメリカで乗るためには輸入してくる必要があります。しかしアメリカには「製造から25年経たないと輸入してはいけない」というルールがあります。なのでどんなに名声を上げようが映画やテレビの中でしか見ることが出来ません。
現在(令和元年5月末)のR32型の中古車相場では200万円~、R34型に至っては最低500万円以上します。ほとんど新車価格です。
因みに現行型(R35)の中古車最安値は400万以下です。
カローラレビン/スプリンタートレノ(AE86型)
ネオクラシック…というにはやや古い気はしますが、"ハチロク"の名で親しまれるこの車の高騰も激しいです。
安価で壊れない入門車
20年ほど前までは、安くて多少激しく使っても故障せず、パーツも潤沢にあって軽くてそこそこパワーがある、ドリフトやカズタムの入門車として若者たちから脚光を浴び、日本中の峠を走り抜けていました。
最早コレクションの領域に
ところが、この型を最後に駆動方式がFFになってしまったこと、某漫画の人気などが相まって急激にプレミア付きました。
昭和生産の車なのにその中古価格は殆ど新車価格かそれ以上に、修理部品が減ってきていることもあって、最早走るためではなく飾るための車になりつつあります。
ホンダ シビック(EG6型)
1991年に登場した"スポーツシビック"の愛称で親しまれるシビックです。先代に引き続き、みんな大好き"VTEC"エンジンを搭載しています。ハチロク同様、スポーツ走行の入門車であったEG6型シビックも最近は高値安定になっています。
モータースポーツでの酷使
上述の通り、モータースポーツの入門車として大人気だったEG6。多くが競技用に改造を施され、純正を保った良好な個体はどんどん減少していきました。競技用に改造された個体も、今日の車のような電子制御などが全くない、カミソリのような軽くて凶暴な車としてマニアから愛され、高値で取引されています。