暇人によるクルマ語り

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ハイオクってなぜ高いの?

 最近ガソリンの値段が高いですね。子供の頃は理解できなかった「野菜が高くて困るわぁ~」とか言っていた主婦の気持ちが、今なら分かります。ちょっと前までハイオクを140円で入れていた気がするのに、今やレギュラーが160円近いです。

 あまりに高いんで、魔が差してレギュラーを入れようかと思いましたが、ここは思いとどまって大人しくハイオクを入れました。そこで、「なんでハイオクって高いんだ?」と思ったので、ハイオクとレギュラーの違いを調べて軽くまとめてみました。

 

hinazinzakki.hatenablog.com

 

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・ハイオクってなんなのさ?

 “ハイオクの正式名称は、「(High)オクタン価ガソリン」と言います。字面からして、オクタン価が高いガソリンなんだなってことは分かると思います。

 じゃあオクタン価って何?

 これは“エンジン内での燃料の自然発火の起きにくさ(=耐ノッキング性)”を示したものになります。この値が大きいほどノッキングが起きにくい、ということになります。ノッキングというのは、圧縮の過程の最中に燃料が勝手に燃えてしまい、エンジンを傷めてしまう現象のことです。

 つまりハイオクガソリンというのは、“レギュラーガソリンに比べてノッキングが発生しにくい燃料”というわけです。

 

・なんで高いの?

 ハイオクはレギュラーと比較して、軒並み10/lほど高い価格設定がされています。

 「そりゃ性能がいいんだから当たり前だろ」というのは思考停止です。考えるのをやめるのは永遠に宇宙を彷徨うことになった時だけにしましょう。

 ハイオクガソリンにはオクタン価を上げるために手間がかかっています。ベースオイルとかいうのをブレンドして作るそうなんですが、具体的には、僕には理解できなかったので割愛します。因みに30年以上前にはオクタン価を上げるために“アルキル鉛”というものを添加していました。これが有鉛ガソリンというやつです。

 あとハイオクガソリンは自然発火しにくいです。つまり燃えにくいんです。すると不完全燃焼を起こしたガソリンが煤としてエンジンを汚してしまいます。これを洗浄するために浄化剤が入っています。

 これがハイオクが高い理由です。

 

・ハイオク車にレギュラーを入れるとどうなるの?

 結論から言うと、エンジンによくありません

 ハイオク仕様のエンジンというのは、基本的に高圧縮比だったり過給機がついてたりしています。空気は圧縮されるほど高温になります。より高温になるとガソリンは自然発火(ノッキング)しやすくなります。ここに低オクタン価のレギュラーガソリンを噴射するとどうなるでしょう。ノッキングが多発してしまいます。多少なら故障することはありませんが、継続して入れ続けるとエンジンブロー、エンジンOH60万コースか廃車です。

 ただ最近の車は賢いので、レギュラーを入れるとノックセンサが作動して制御が入り、ノッキングを防止するのでレギュラーを入れても問題はないそうです。

 「じゃあ、レギュラー入れてもいいよね」となるかもしれませんが、問題はまだあります。パワーダウンです。ノックセンサの制御などで大体5~10%のパワーダウン、ひどいと30%も低下するそうです。

 

・レギュラー車にハイオクを入れると?

 これは全くの無意味です。

 よく「パワーアップする」とか「エンジンがキレイになる」とか聞きますが、10/lに見合う効果は皆無でしょう。

 まずパワーアップですが、しません。ハイオクはあくまで“オクタン価の高い”以外はレギュラーと同じなので、低圧縮比のレギュラーエンジンではオクタン価の高さも意味がなく、ほぼレギュラーガソリンと同じです。

 エンジンが綺麗になる効果ですが、浄化剤が洗浄する分だけ煤でエンジンが汚れるので意味はないです。

 大人しくレギュラーを入れておくのが財布のためです。

 

 

 

ガソリン高、辛いですよね…。

でもエンジン潰して廃車にしてしまうくらいなら、ハイオクを入れましょうね。